第49回対象魚別実戦編ハネ(フッコ)を釣ろう3

波止釣り 講座

さて、今回は具体的な釣り方の解説へと入っていきます。自宅で仕掛け類の準備が整えば、タックルと活きエビを持って釣り場へと出かエビ撒き釣りってこんな釣り方

1釣り場へと到着したら、まずはその日の釣り座を決めます。ハネテトラポットや捨て石周り、波止の曲がり角周辺や波止際のスリットまた、沖のかけ上がりなどもポイントとなります。(ポイントの選定には、次回詳しく説明)

2竿を出す前には必ずマキエを効かせるようにします。ポイントの水深が2ヒロ(約3メートル)までの場合は、「マキエシャク(水切り穴の空いたもの)」を使います。エビ撒き釣りでは、マキエシャクを使う方法を「上撒き」と呼んでいます。上撒きでマキエを打つと、活きのよいシラサエビは水面で左右へと散ってしまうため、手でフタをして激しく揺すってから撒くようにします。こうすると、失神したエビはゆっくりと沈下していくため、狙ったタナへ効率的にマキエを届けることができます。また、水深が2ヒロ以上あるポイントでは、「底撒き器」を使うようにします。上撒き及び底撒き器でのマキエはいずれの場合も2、3杯ほど撒いてから竿を出すようにしましょう。

なお、マキエは仕掛けを振り込むポイントの潮上を狙うようにします。(解説図1)

3次に前回の説明にあったとおり竿を伸ばして仕掛けをセットします。そして、活きのいいシラサエビを選んで針に刺します。針の刺し方は「エラ(ホオ)掛け」http://www.xnet.ne.jp/fish/hato/s12r2b.jpgや「ハナ掛け」http://www.xnet.ne.jp/fish/hato/s12r1b.jpgが一般的。この釣りでは、サシエの活きの良し悪しで、釣果が大きく左右されます。できれば一投ごとに差し替えるのが望ましいでしょう。また、サシエに選択するシラサエビのサイズは3.5センチ前後を目安にするとよいでしょう。

4次に仕掛けを振り込みます。振り込むポイントは、マキエを効かせたポイントよりやや潮下。振り込んだら、潮にのせてゆっくりとウキを流していきます。

5エビ撒き釣りやウキ釣りでは、重要なテクニックのひとつとして「誘い」があげられます。単にダラダラとウキを流していくのではなく、時折道糸を張って誘いをかける動作を取り入れることが確実な釣果を生むことになるのです。また、潮の流れがほとんどない場合には、仕掛けを少しずつ引っ張りながらエビを躍らせて誘うようにしていきま6このようにして釣っている最中には、必ず一定のペース(5~6匹程度)でシラサエビを頻繁に撒き続けます。もちろん、撒くポイントは流しているウキの潮上です。一度に大量に撒いたり、マキエが途切れたりすることのないようにご注意ください。

7マキエが効き出してくるとアタリが出始めるようになります。(もちろん、フィールドの条件によりアタリが出ない場合もあります)一般的なハネのアタリは、ウキのトップが「ツンツン」と押さえ込まれた後に「スーッ」とウキが消しこまれていきます。活性が高く条件の良い場合には「スパッ」と一気にウキが消しこまれることもあります。また、これとは反対に水温の低い時期などは食いも渋く、「ツン」とウキのトップが1~2節押さえ込まれる程度のアタリしか出ないことがほとんど。このような場合には、誘いをかける要領で少し糸を張ってやるとウキが消しこまれることもあります。

8アタリがあっても早アワセは禁物。ウキが沈んでから2~3秒後にアワセを入れるようにしましょう。特に寒い時期にはアタリも小さく、食い逃げされやすいのでご注意を。

9ハネのパワーは強烈。初心者の方には、その引きにさぞ驚かされてしまうことでしょう。50センチを超えるものになると右へ左へと猛烈に疾走します。ハネが掛かった場合にはとっさに竿を立てて、ためを効かせ(竿の反発力を利用して魚を弱らせる)ながら手前へと寄せてくるようにします。繊細な仕掛けを使ったエビ撒き釣りでのやりとりは少々のテクニックが必要。これについては、慣れと経験を積むことによって次第に上達するようになりますのでご安心を。また、波止際がスリットになったところやテトラなどがあるポイントでは、それらの障害物に潜りこまれないように注意すること。なお、針掛かりしたハネはエラ洗い(水面でのジャンプ)をすることがありますので、その際には道糸を緩めてはいけません。

10掛かったハネを取り込むために玉網(タモ)は必携。また、海面まで高い釣り場もあるため、5メートル前後のものを持参するようにしましょう。タモ入れ(魚が掛かった場合の取り込み)は、掛かった魚を足元まで寄せ、必ず魚の頭から取り込むようにします。

なお、エビ撒き釣りでは魚の活性が高くなる「朝まずめ」または「夕まずめ」の時間帯を狙うようにします。しかし、僕の経験や実績を考えるとやはり「朝まずめ」がお勧めといえるでしょう。

次回は、エビ撒き釣りにおけるポイントの解説などを行う予定です。

ご期待ください。

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