実釣レポート38(大阪府・岸和田港編)

波止釣り 実釣

<釣行当日のデータ>

釣行日:平成12年4月2日(日)

釣り場:大阪府・岸和田港

天候:くもり

水温:11°C

エサ:シラサエビ・青イソメ

釣果:アナゴ40センチ1匹・メバル10センチ1匹

ポイント図:別添図をご使用ください。

仕掛け:別添図をご使用ください。

春爛漫の4月、いよいよ本格的な釣りシーズンが到来。僕にとっては筋書きのないドラマの始まりといったところでしょうか。

今回こそスランプからの脱出を願い、大阪の岸和田港でハネ狙いにチャレンジです。

この釣り場へのアクセスは車が便利。大阪市内からですと阪神高速湾岸線の「岸和田南」出口を降り、海へ向かって直進します。そして、3つめの角を右折し、突き当たりの岸壁を右折すると堤防の根元付近に到着します。(高速出口からは臨海線を少し大阪方面に戻らなければなりません)

今回ご紹介する岸和田港は秋口にサビキ釣りをする人たちで賑わう釣り場。また、以前に紹介した「岸和田セル石」へ渡してくれる「やぶの渡船」の船着場がある港でもあります。

ここ岸和田港の堤防は、段差もなく海面までの高さもないため足元は良好なポイント。また、波止際の一部分ではスリット構造となっており、メバルやガシラなどの根魚も潜んでいる様子も感じさせます。そして、何よりもうれしいのは常夜灯があるため小魚が寄りやすいポイントとなっていること。春先にはこれらを追いかけるスズキやメバル、秋口にはタチウオなども期待できるようです。また、厳寒期には体長10センチほどの「ヒイカ」がよく釣れるポイントでもあり、真冬の寒い夜でもたくさんの釣り人で賑わうところでもあります。

当日僕は臨海線沿いの「フイッシングマックス泉大津店」でシラサエビを3000円分購入し現場へと向かいました。エビ活かしクーラー「飛び出せエビ元気」の中は莫大な数のエビたちがひしめきあっています。これだけいてもほとんどがマキエと消えてしまうエビまき釣り。よく考えてみれば贅沢な釣りといえます。

今回は少し暖かくなってきたということもあり、いつもより少し早めの午前4時に釣り場へと到着しました。

いつもの竿とリール、そしていつもの棒ウキ(ケミホタル装着可)をもとに仕掛けをセッティング。夜明け前の闇の中ということでウキのトップにはケミホタルを装着しての釣り開始です。

暗いうちは青イソメをエサに使うこととし、まずはウキ下2ヒロからのエサをつけた仕掛けを投入してから数分もたたないうちにジワリとウキを押さえ込むアタリがあらわれました。

しかし、待てど暮らせどウキはいっこうに消し込む気配がありません。不思議に思い竿を立てて軽くアワセると何か掛かっている手ごたえ。抜き上げた魚は何だか細長い獲物です。「アナゴやで、兄ちゃん」突如背後から安岡力也風のおっちゃんが声をかけてきました。「最近は夜が明けるまでの間にパタパタとよう釣れるみたいや。でも、細いのんばっかりやで」とためになるアナゴ情報を聞かせてくれました。力也さんは毎朝犬の散歩でこの港を訪れるそうですが、それにしても夜も明けきらないうちから犬の散歩とはえらい気合の入りようです。

午前5時をまわり本格的なエビまき釣りを開始。ウキの周囲にせっせとマキエを打ち返し、ハネの回遊を待つことにします。

午前7時、周囲がすっかりと明るくなったにもかかわらず本命(ハネ)らしきアタリはなし。アナゴさんも日が高くなって巣穴に戻ってしまったのか先ほどの1本のみ。あいかわらずウキには変化すらない状況、困ったそこで竿1本ほど沖に振り込んでいた仕掛けをスリット部分へと移動。波止際スレスレにエサを漂わせてみることにしました。

波止際にエビを撒きながら「アタリよこい」と念じていると思惑どおり、「シュッ」とウキが消し込まれました。が、しかし、すぐに浮き上がってきます。仕掛けを確かめるとエサもついたままの状況。いったい何がエサを引っ張っていたのでしょうか。(たぶんエサ取りでしょう)

再び同じポイントへ仕掛けを投入。ウキがなじむとすぐにシュッとウキが入ったので今度は2、3秒待ってから軽く竿を立ててみます。するとブルブルとした感触とわずかな重みが手元に伝わってきました。10センチあるかないかのチビメバル登場です。メバルの口からはエビの頭が飛び出しているほど。小さいくせに欲張りなやつです。

スランプに陥った影響から積極性に欠ける僕は、せこいようですがチビメバル狙いに切り替えることにしました。ハリスを0.6号、針もメバル専用の7号へとサイズダウンです。この繊細な仕掛けが的中してか、頻繁にアタリが続くようになってきました。

とはいえ、何故だか針には乗ってくれません。アワセどアワセど空振り。だんだんとイライラしてきました。

情けない話ではありますが、30まわったオッサンが完全にチビメバルにもて遊ばれています。時計を見ると午前11時。チビメバル相手に相当な時間が経過していることすら気が付きませんでした。数時間にも及んだチビメバルとの格闘。空しい戦いにも疲れ、お腹も空いてきたのでそろそろ納竿としました。

結局、アナゴ1本、チビメバル1匹という釣果。何とか〇回連続ボーズということだけは免れました。

気がつけばもう4月。そろそろ、定番のイカ君を拝みたくなってきました。でも、これがまたボーズ覚悟の釣りなんです。

~関西波止釣り情報(大阪府・岸和田港の現況)~

現在、岸和田港周辺では、シラサエビを使ったエビまき釣りで40センチ前後のセイゴや10~15センチのメバルが釣れています。時折キビレやチヌもお目見えするという噂も聞いています。ウキ下は1.5~2ヒロを中心にその日のタナを的確につかむこと。

アナゴ君を専門に狙うなら夜明け前か半夜釣りがおすすめ。エサは青イソメ、ブッコミ釣りで狙います。(僕はたまたまウキ釣りで上げましたが・・・)

この堤防は一部がスリット構造なので、落とし込み釣りでチヌを狙ってみるのもおもしろいでしょう。

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