秋が深まり北風も身にしみるようになってきました。今回はタチウオの具体的な釣り方へと入っていきましょう。
電気ウキ釣りってこんな釣り方
1釣り場へと到着したら足場の良い釣り座を決定し、竿を伸ばし仕掛けをセットしていきます。薄暗くなってきたら電気ウキの灯りをつけましょう。
2エサはキビナゴがおすすめ。1パック(300~500円)あれば充分です。
エサの刺し方は頭の固い部分に針を刺すようにします。
キビナゴについては常に新鮮なものを使うこと。解凍、冷凍を繰り返したものは身がふやけてくるのダメです。また、釣れなくても数投に1回は交換しないといけませんよ。
3ウキ下(タナ)は3ヒロ程度からスタート(釣り場にもよるので断言はできませんが)するのが一般的。周りでは釣れているのに自分だけが釣れないときはタナがズレている証拠。釣れた人に聞いてみるのが手っ取り早いですが、そうもいかない時は半ヒロずつこまめに変えてみることをお勧めします。アタリが遠のいたときにも同様。マメにウキ下を調整しないと釣果はアップしません。
4エサを付けたら20~30メートル沖へ投げます。アタリがなければ徐々に手前へと探ってきます。
5ウキ釣りでは常に「誘い」をかけることが肝心。エサを動かすことがタチウオに対しても大きなアピール材料となります。
6アタリはじんわりとウキが消し込まれるものや「ポコポコ」とウキが沈んだり浮いたりするものなどが一般的。いずれの場合も完全に消しこまれた状態(水中に沈んだままの状態)になったことを確認してから糸を張ってやること。そして手元に「ガツン」といった手応えを感じたら大きくアワセを入れてやります。
7とはいえ、アタリが出てもなかなか針に乗ってくれないのがタチウオ釣り。うまく掛かればあわてずに手前へと寄せてくること。大型(90センチオーバー)になると引きも強烈。水面近くではかなりの抵抗を見せます。取り込みは無理をせず、タモですくった方が賢明でしょう。(腕に自身のある方はゴボウ抜きでも構いません。)その際、電気ウキの位置にはご注意を。取り込みに夢中になっていると穂先部分までウキを巻き込み破損してしまいます。
8仕掛けを打ち返す際はケミホタルをつかんでからエサの位置を確認するようにして下さい。
9釣れた時でも喜んでばかりはいられません。タチウオの口元に手を近づけたりすると一大事。カミソリのような鋭い歯があなたを狙っています。もちろん、死んだ後といえども触れてはいけません。万一に備えファーストエイドキットは絶対に持参するように。
【狙うポイント】
回遊してくるポイントは、潮通しがよくて水深のあるところ(10メートル程度あればベスト)。具体的には一文字や沖に突き出た埋立地などがよさそうです。また、地続き堤防の先端付近や港内でも釣れます。要は小魚が多く回遊してくるところがポイントとなるわけです。
タチウオは北西の季節風が吹いて水温がグッと下がれば好条件。大きな群れとなって接岸してくるので楽しみです。
【ワンポイントアドバイス】
早アワセは厳禁
沈む、浮くの繰り返しばかりでウキが完全に消しこんでくれない時は、道糸を張り気味にしてやれば追い食いしてきます。とはいえ、早アワセをすれば確実に空振り。また、アワセは大きくしっかりと。
タナ(ウキ下)の調整はこまめに電気ウキ釣りではタナ取りが命。釣れない時はウキ下をこまめに変えてみることが肝心です。
薄暮の時間帯が絶好のチャンス
タチウオは薄暗い時間帯(今頃は午前・午後とも5時~7時の時間帯)にエサを追ってかなり上層まで浮いてきます。バタバタと数が釣れるのはほとんどがこの時間帯。釣れたら仕掛けワイヤー部のスナップを外し、ハリスごと交換すること。手返しよく釣らないと数は伸びません。
共食いもあります
以外と知られていないのが「タチウオは共食いをする」ということ。
釣ったタチウオの尻尾を針に刺してヒラヒラ漂わせていれば思わず「ガブリ」。みなさんの電気ウキにも反応が現われることを祈念しつつ一度お試しを。
その他、アジ・サバの切り身をはじめ皮が光っているものなら、たいていは食らいついてきます。
僕なんかは釣ったタチウオの切り身でも釣れたことがあったほど。これもエサ代節約術のひとつなのです。