第10回目の波止釣り講座は、仕掛けを作る際の補足として、覚えておくと便利なチチワと枝スの作り方及びその連結法を説明させていただきます。
~チチワの作り方と連結法~
前回の「落とし込み釣り仕掛け」については、糸と糸を連結する部分は、サルカンを使用せず、すべて「チチワ連結」という表示をしています。この仕掛けを使用した釣り方は針にオモリを打ち込んだ部分、すなわち、エサが先頭になってまっすぐ、海中へと落ちていかないといけません。連結部分にサルカンをつけていたのでは、サルカン自体が金具のためオモリとなってしまい自然に仕掛けを落とし込むことができず、目印にもアタリが出にくくなります。
そのため、この仕掛けでは道糸と目印仕掛け、目印仕掛けとハリスの連結についてはチチワを作ってそれを連結させる方法をとります。
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2 二重にした糸を手前で重なるように輪を作り、交差した部分を指で押さえる。
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4 人差し指を時計と反対回りに1回ねじり、先糸をつまんで抜く。
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6 1~5の要領でチチワを2個作る。
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7 右のチチワを左のチチワの中に通し、右のチチワの中に左のチチワの糸端を通す。
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8 双方の本線を引き、2つの輪がくっつくまで締める。はずす時は、双方のチチワを中心に押して結び目を緩める。
チチワは、糸と糸、糸とサルカン、糸と環付きオモリなどの連結手段として利用されています。一瞬にして脱着できるため、とても便利です。
~枝スの作り方~
前々回の「サビキ釣り仕掛け」及び前回の「探り釣り仕掛け」については、複数の針を付けた「胴付きスタイル」の仕掛けとなっていまこれらの仕掛けにおいて、道糸に結んでいるスナッブサルカンからサビキカゴ(サビキ釣り仕掛けの場合)までの糸部分は、木の幹に例えて、「幹糸」と呼んでいます。
これに対し、木の幹(幹糸)から枝のように伸びたハリス部分を「枝ス」と呼んでいます。
枝スは次のようにして作ります。
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4 広げた輪の中に向かい側の糸を通し、その糸でさらに小さな輪を作る
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5 小さな輪をつまみ、両端の糸を締めていくと枝ス部分のチチワが完成する。
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6 針と糸を結び、ハリスの長さを10~15センチ程度にカットしておく。
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枝スは30センチづつ等間隔(幹間30センチ)をとり、探り釣り仕掛けにする場合は、3本針の胴付きスタイルにします。