周囲の状況が確認しづらい夜釣り。
日中の釣りとは対称的に危険を伴うこともしばしば見受けられます。
今回は、仕掛けを解説する前に半夜釣りにおける注意点のお話しもしておきましょう。
・釣り場には明るいうちに到着し、必ず足場付近を確認しておくこと。(足場は平らか、つまずくような穴や隙間がないかなど)
・ウキを流すポイントの周囲にある、障害物(シモリや杭など)の位置を確認しておくこと。道糸が見えない夜釣りでは根ガカリをすると外すのが面倒です。
・リールを巻いた時、少しでも重いと感じたらほとんどが穂先への糸絡み。その際は、すぐに穂先部分を確認して下さい。糸絡みに気付かず無理にリールを巻いてしまうと、確実に穂先が破損してしまいます。この問題を解消するには、少し高価ですがインターラインロッドの使用をお勧めします。
・寄ってきたチヌが散ってしまうので海面は絶対に照らさないこと。
・一文字(沖提)への釣行で渡船を利用する場合は必ず迎え時刻を確認しておくこと。遅くとも迎えの10分前までには、釣り道具を片付けて乗り場へと集合し乗船できる準備をしておきましょう。また、迎え船が来れば速やかに乗船すること。片付けに手間取って乗船が遅れると他の釣り客への迷惑となります。(舵取りのおっちゃんにも怒鳴られますよ!)
・仕掛けを巻き取る時や掛かった魚を取り込む時などは、電気ウキまで巻き込んで穂先を破損するといった事例がよくあります。穂先と電気ウキとの間隔には充分ご注意下さい。
・スプールに道糸を巻き過ぎたリールは仕掛けを振り込む時などに糸がバラけて絡んでしまうことが多いようです。堅い道糸を巻いている場合は特に注意が必要です。(道糸の堅さは糸のメーカーによってさまざまです)
~仕掛けの準備~
自宅でセットしておく仕掛け及び釣り場での竿出し準備については、
基本的に「ハネのエビ撒き釣り」と同じです。
同ページにあわせ、こちらもご覧下さい。
<仕掛けのセット>
1.竿にリールをセットし、ガイドに道糸を通す。
竿を伸ばさずに準備していきましょう。
2.ウキ止め糸を道糸にセット。
ズレないようにきつく締めましょう。
3.シモリ玉(シモリウキ)を道糸にセット。
シモリ玉を使う代わりに
スナップサルカンの穴をペンチで狭めても構いません。
4.スナップサルカンを道糸にセット。
ウキを取り付ける目的で使用。
固定タイプのウキの足には図のようにゴムカンを利用するとよいでしょう。
5.ゴムカンとヨウジ(からまん棒)を道糸にセット。
先にゴムカンを通してからヨウジで固定します。
6.クッションゴム付きオモリまたは中通しオモリをセット。
1号前後のオモリを使用。結び方はクリンチノットで。
7.ハリス部分の仕掛けも事前に作成。
今回はチヌ針3号に2号のハリスを結んでおきましょう。結び方は外掛け結びで。ハリスの長さは半ヒロ(約75センチ)にしておきます。
ハリス部分の仕掛けについては3~5セットほど作り、仕掛け巻きに巻いて持参します。ハリス部分にスナップサルカンをつけておけば、オモリへの連結もスムーズ。
ハリス部分の仕掛け図
8.仕掛けの準備が整えば、釣り場へGO。
仕掛けのセットが終われば、竿先にガイドカバーを取り付けておきます。
<釣り場での竿出し準備>
1.竿を伸ばす。
リールのベイルをおこし、穂先から伸ばしていきます。ガイド部分は一直線上に。
2.電気ウキをセット。
オモリの号数に適合したウキを選択。トップ部分の短い電気ウキであれば前もって竿にセットし、トランクに積んでおいても構いません。(トップ部分の長い電気ウキは、運搬中に破損する危険性があるため、ウキケースに入れて持参。)
3.クッションゴム付きオモリとハリスを連結。
スナップサルカンをつけておけばワンタッチ。
4.ウキ止め糸を移動。
ポイント情報などから、すでにタナ(ウキ下)が分かっている場合は自宅で移動させておいても構いません。
5.からまん棒を移動。
仕掛けの準備はこれで完了。仕掛け図のとおりになっているかご確認下さい。
次回は、具体的な釣り方などを解説していく予定です。ご期待ください。
~突然ですが、初心者の方への耳よりな情報~
釣り場(ポイント)に強くなる方法とは?
釣り場の情報を手っ取り早く知るには、どうすればよいのでしょう?
そう、年季の入った釣り道具を使って、ひとりで黙々と釣っているおっちゃん(できるだけ年配者)を探し出すことです。こんな人こそ、地元の常連。そのポイントを熟知している「神様」なのです。世話好きな人に当たれば超ラッキー。「そんなことまで、聞いてないのに」というところまで親切丁寧にご教授いただけます。
こうなれば、釣行したポイント情報がすばやく入手できるとともに、その釣り場で有効な釣法までも身につけることが可能。同じ釣り場へ何度も通い、べったりとその人に寄り添っていけば、腕もメキメキと上達していきます。
「伝説の達人」に出会った時、あなたの釣り人生は大きな転換期を迎えることとなるでしょう。