実釣レポート7(大阪府・岸和田沖一文字・スリット 編)

波止釣り 実釣

<釣行当日のデータ>

釣行日:平成10年10月25日(日)

釣り場:岸和田沖一文字・スリット

天候:晴れ

水温:22°C

潮:中潮

風向:北東

エサ:キビナゴ

釣果:タチウオ80センチ1匹

仕掛け:タチウオの仕掛けは、http://www.xnet.ne.jp/fish/hato/t981003tachi.jpg

を使用して下さい。

今回は、トワイライトタイムにタチウオが爆釣している(ひとり20-30匹)という、うそのような情報をもとに、岸和田沖一文字(通称スリット)へ、釣行してみました。

この釣り場へは山田渡船(別添画像)を利用して下さい。

当日、午後4時に渡船店へ到着すると、そりゃもう、今までに見たことのないほどの駐車行列でありました。渡船店前から道路づたいに、車、車、車、また、車、いったいどこまで、続いてんねんや!500メートルほど走ったところになんとか、2台分の駐車を見つけました。そして、車を止めてから、釣り道具をかかえ、7、8分歩いてやっと、渡船乗り

場にたどりつきました。さらに、乗り場では、すごい行列ができていました。「はよ来いよ~。船出すぞ~。」と、唸る渡船屋のおっさんの腕には、今まで見たこともないような、重量感に満ち溢れた光輝く「ロレックス時計」が巻かれておりました。手首に巻いてあるのを見てるだけでも、腱鞘炎になるんちゃうかと思うほど、立派な「ロレックスさん」でありました。

ロレックスのおやっさんは、船の舵をとり、一目散に沖の一文字へと突っ走りました。ここ山田渡船は「岸和田旧一文字」と「岸和田沖一文字」の二ヶ所の波止へと渡してくれます。

現在、大阪湾ではどこの波止でも、型の良いタチウオが爆釣していますが、その中でもここ岸和田一文字と武庫川一文字については、特に混雑しています。

今回は、岸和田沖一文字の通称「スリット」と呼ばれるポイントで釣り座を構えることにしました。スリット波止の構造については、連載第1回目をご覧ください。

午後4時15分頃に、沖一文字のスリットへ到着しました。しかし、釣り場を見た途端、そこには恐ろしい光景が広がっていました。なんと、波止の外側では竿を出すスペースがないのです。1~2メートル間隔で釣り人が竿を出しているのです。しかし、ここまで来て引き返せないので、すこしでも隙間のある場所を探し出すことにしました。そして、おとなしそうなおっちゃんに「すんません」と、一声かけて強引にも間に入れてもらうことにしました。

今頃の季節はタチウオやアジなどが誰にでも簡単に釣れるので、地続きの波止はもちろん、一文字波止でも人・人・人で、大賑わいです。

そのため、隣で釣っている人とのおまつり(仕掛けが絡むトラブル)が絶えません。こんな時は、あやまって、できるだけ自分の仕掛けを切ってあげるようにして下さい。(譲り合いの精神を大切に!)また、混雑している釣り場では、場所の取り合いやおまつりが原因でけんかになることもありますので、充分注意して下さい。もめごとは、事故と同様、楽しい釣りが一転して、暗いものとなってしまいますので…。

そして、早速、電気ウキ仕掛けをセットし、キビナゴをエサにして、10メートルほど沖へ振り込みました。しかし、まだ日が高いので、アタリの気配は全くありませんでした。

薄暗くなってきた午後5時30分頃、隣でドジョウをエサに引き釣りをしていたおっちゃんが、1メートル近いタチウオを釣り上げました。「おぉ~っ」と、まわりではどよめきがおきました。僕もしばらく指をくわえて見ていましたが、時合が到来したようなので、エサを付け替え仕掛けを打ち込みました。しかし、隣のおっさんが、あまりにも「ドボン、ドボン」と、僕のウキ近辺にタチウオテンヤの仕掛けを投げ込むので、波止の内側へ場所替えすることにしました。

内側は比較的空いていたので、ゆったりと竿を出すことができました。10分ほど経過した時、水面を漂っていたウキが沈んでいきました。

そして、数秒間は海中でぼやけた状態が続いていましたが、その後ウキは一気に海中へと消えて行きました。(この間、約10秒ほど)竿をあおると、バッチリとした手応え。グイグイと手前にたぐりよせると、歯をむき出したタチウオが水面から顔を出しました。少し離れたところで釣っていた友人も、同サイズのタチウオを釣り上げていました。

そして、エサを付け替え、仕掛けを振り込んだその直後にも、ウキが消し込まれるアタリがありました。「また、きたでぇ」と、竿を手に持ち、10秒ほど待ってから、アワセを入れました。今度は「スカッ」とした手応えで、見事空振りに終わりました。

やがて、日も完全に暮れ、その後は2、3回ウキがボコボコするような変化があったものの、消し込まれるようなアタリはなく、エサがかじりとられているだけでした。その後は、全くといっていいほどアタリの気配はないので、午後9時の船で引き上げることにしました。迎えにきた船の数はなんと、3台。とんでもない数の釣り人がここ沖の一文字に渡っていたようです。僕は、20年ほど釣りをやっていて、一文字波止にも何百回と渡っていますが、一度に3台の船が迎えにきたのを見るのは今回が初めてです。今回は釣りに行ったというより、釣り人を見に行っただけに終わった感じがします。やがて、港へと到着し、下船する釣り人の行列は、まさに通勤ラッシュを思わせるほどでした。いや~、いい経験をさせてもらいました。

今回の釣り場案内図については、(別添画像)をご参照下さい。

皆さんの爆釣を期待しています。

~関西波止釣り情報(大阪府・岸和田沖一文字(スリット)の現況)~

現在、岸和田沖一文字付近では、主にタチウオ・ハネ(フッコ)・アジ・などが釣れています。

タチウオはキビナゴを使った電気ウキ釣り(半夜釣り)や、ドジョウをエサにした引き釣りで70-90センチのものが、ハネは早朝のエビ撒き釣り30-60センチが、アジはアミエビを使ったサビキ釣りで20センチ前後のものが(だいぶ釣れる数が減ってきています)、それぞれ釣れています。ただし、土・日・祝日は大混雑が予想されます。

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