実釣レポート26(大阪府・谷川港編)

波止釣り 実釣

<釣行当日のデータ>

釣行日:平成11年10月30日(土)

釣り場:大阪府・谷川港

天候:晴

水温:20°C

潮:小潮

風向:北東

エサ:アジ狙い…アミエビ

アオリイカ狙い…エギ

釣果:ベラ?みたいな奴1匹

ポイント図:別添図をご使用ください。

仕掛け:アジ狙い…別添図をご使用ください。

アオリイカ狙い…別添図をご使用ください。

10月も終わりを迎え、紅葉も色づきはじめました。

汗ばむほどだった気候も中旬を境にグッと冷え込んできました。

今回は、谷川やその周辺で小型のアオリイカが釣れ続いているとの情報を聞き、早速盆休みによき思い出を作った谷川港の水産試験場裏波止へと向かいました。

この釣り場へのアクセスは8月12日のレポートをご覧下さい。

ポイントへ向かう途中、アオリイカ釣りには欠かせない活きアジを調達すべく、数ヶ所の釣りエサ店に飛び込みましたが取り扱っている店はゼロ。こうなれば、サビキ釣りでもって現地調達するほかありません。

和歌山の由良へ行った際、道中ほとんどの釣りエサ店で常備していたのが嘘のようです。ある店では、「エギでも充分釣れる」と言って、エギを売りつけられそうにもなりました。

結局、活きアジの確保ができないまま、午前4時に現場へ到着。波止には人の気配がなく、どうやら一番乗りのようです。

まずは活きアジの確保が先決。早速、サビキ釣りの準備にとりかかりました。このポイントでは足元に捨て石が入り、また水深も相当浅いため遠投によるサビキ釣りとなります。ウキ下は1.5~2ヒロほどですが、現在は干潮の時間帯にあたっているので、1.5ヒロに設定しました。そして、8月に小アジを数釣りした同じポイントを狙い仕掛けを投入。港内に浮かべてあるイカダのすぐそばへと着水しました。ちなみにイカダ横へ投入する場合はロープが障害物となり仕掛けを引っ掛けてしまう場合が多いので注意が必要です。

そう言っている矢先にマジで根掛かり。竿をあおってもなかなか外れません。おそらく、海底の岩か先ほど言っていたロープに引っかかってしまったのでしょう。あまり竿をあおると折れてしまうので水平に引っ張ることにしました。すると根掛かりは外れましたが、リールを巻き上げると軽い手ごたえ。案の定、サビキカゴが取られていました。すぐにカゴを付け替え、エサを詰めて再投入。今度はイカダから少し離れた場所に投入することができました。

しかし、夜が明けていないせいかアジらしき魚信はありません。そこでサビキ釣り仕掛けは投げ込んだままにしておき、周囲が暗いうちにもう一本の竿でアオリイカを狙うことにしました。

今、巷ではアオリイカ釣りが大ブレイク。味よし、手ごたえよしのアオリイカ様は普段、スーパーや魚屋などではめったとお目にかかれません。スルメイカやケンサキイカのように大量捕獲できないため市場へ出回る機会が少なく、ほとんどが料亭や割烹、寿司屋さんなどへ取引きされてしまうということです。

僕のような貧乏人にとって、割烹や寿司屋などは雲の上の世界。そのため、釣って食する以外に方法はありません。

釣り方は活きたアジを使ったウキ釣りやヤエン釣り。そして、今流行の「エギング」と呼ばれるエギを使った釣り方です。エギにはピンク、ブルー、ブラウンをはじめとする多数のカラーや2.5寸、3.0寸、3.5寸、4.0寸と称される大きさ、更には山川型(エビが逃げるような動きを演出しやすい)、大分型(小魚のような直線的な動きを演出しやすい)といった形式などさまざまなバリエーションが存在します。これらをその日のフィールド状況によって使い分けるのですが、初心者にはその選択がなかなか難しいようです。

秋に釣れるアオリイカは小型が多いため、エギの大きさに関しては3.0寸前後を使えば良いと思います。また、カラーについては、茶色やピンク系に実績が高いそうです。

エギは竿をしゃくると海面に向かって跳ね上がるようなアクションを見せ、フワフワと海底に沈んでいく時にイカが抱きつくというケースが多いのですが、最近ではあまり竿をしゃくりあげたりせず、海底をズル引きするアクションに反応を見せるイカが増えてきているということです。

エギングは一度ヒットさせるともう病みつきになってしまうほど。ここだけの話、僕は活きアジでイカを釣ったことはありますが、エギではヒットさせたことがありません。「乗った!」と思っても、実際はビニール袋や海藻がぶら下がっていただけでした。

エギの解説が長くなりましたが現場の話へと戻しましょう。

捨て石がゴロゴロと転がり、たくさんの海藻が生え茂っているこの波止には必ずやアオリイカ様がおられます。乗ってくれますように。

まず、ヤマシタから発売されている「エギスッテ2.5Nのピンク」にて挑戦。期待を胸に第一投。20メートルほど投げてから手前へとズル引きしてきます。途端に根掛かり。しかし、ラッキーなことにも外れてくれました。

エギの針には「半傘」と呼ばれ、半月状にしか針がついていないものもあります。激しい岩礁帯のポイントではこのようなエギを使うとある程度の根掛かりは解消できます。

反応がないので次にカラーをパープルやオレンジへと替え、根気よくエギング。テトラポットの切れ目やイカダの周囲なども探りましたが反応はありません。

ちなみに本日は小潮。今は干潮時にあたり条件も最悪。やはり大潮の満潮時から下げてくるケースがベストではないでしょうか。特にこのポイントのような水深のない場所での干潮時は手も足も出ません。魚(イカ)も沖の深場へと出ているのでしょう。

日が昇りはじめた6時過ぎ、放り込んでおいた遠投サビキ仕掛けのウキが水中に消し込まれたままになっています。リールを巻き上げるとなんか重い。擬音を使うなら「ズン」といった感じです。しかし、期待を裏切り水面に姿を現してきたのは15センチほどのアジとベラ?。ガッカリです。おまけにアジの頭には茶色い海藻のかたまりのようなものがへばりついています。「なーんや。海藻がへばりついとるから重たかったんか」と思ったのも束の間、そのかたまりはアジをつかんだままロケットのように背走し、やがて海中へと消えていきました。

「イカやんけー!」隣の相棒は目をむき出しにするほどの大声。あまりの大声に、波止の根元にある水産試験場からは長靴を履いたおっちゃんが飛び出してくるほどでした。

目測では手のひらクラスのアオリイカ野郎。バラしただけならともかく、貴重な僕のアジまでもかっぱらって逃走していきました。

これが本日、最初で最後の山場。それ以外は全くの見せ場もなければチャンスもなし。くやしい気分のまま、少し早いですが午前8時に納竿。

結局手にしたのは、ベラかブダイかわけのわからん魚が1匹。

ちきしょー。今回は見事「イカ様師」にしてやられました。前半(春)には2匹釣っているとはいえ、後半(秋)は現在のところ釣果なし。

次回こそは絶対に釣ったる。

でも早よ行かんとシーズンも終わってしまうなぁ・・・。(アオリイカのシーズンは、11月いっぱいまでらしい)

~関西波止釣り情報(大阪府・谷川港周辺の現況)~

現在、谷川港周辺では遠投サビキ釣りで朝、夕の時合いに15~20センチのアジがポツポツ。エギや活きアジを使った小型アオリイカも今が狙い目でしょう。

また、テトラポットの穴釣りではガシラ・メバルなども釣れていて、日没前後にはタチウオがチラホラとの情報も。

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